春から夏にかけてはアリの繁殖期。
湿気の多い梅雨時はアリの活動が活発になるため、とりわけ住宅被害の相談も増えます。
壁や床などの少しの隙間から小さなアリが侵入して巣を作っていたり、どこからともなく羽アリが大量に発生するなんてことも。
木造住宅の構造部を食べてしまう「シロアリ」による被害は深刻なものとして一般に広く恐れられていますが、ここ最近は外来種の「ヒアリ」も世間を騒がせていますよね。
富士北麓のこの地は、標高が高く、夏も比較的涼しいおかげもあってか「シロアリ」による被害は現状ほぼ無いように思われます。
とは言え、先日相談を受けて駆けつけたところ、やはりアリによる被害は今年もありました。
今回はこちらを少しご紹介。
給湯器の配管部分の漏水が原因で木の外壁が腐食し、柔らかくなった状態でアリが侵入したようです。
外壁と室内壁との間の断熱材に巣を作るパターンが多く、こちらでも木の養分をエサに「ヒメアリ」が大繁殖していたようです。
侵食された木はもう跡形無く、バールで触れるだけで粉々に。
白っぽいの、卵ですよ。こんなに立派な巣と化していました。
調べたところ、この小さくて赤茶色っぽいアリは「ヒメアリ」らしき。
すべて取り除いてみると、侵食されたのは室内側の壁下地まででした。
被害が少なかったのは幸いです。
このまましばらく乾燥させ、巣ごと撃退したら、給湯器の漏水部分と外壁の補修を行うことに。
このように原因を突き止めることができた場合は良いのですが、侵入経路が複雑であったり、目に見えて被害が酷ければ、まずは一度、しっかりと駆除業者に駆除を依頼し、根源を撃退してからの修復工事が大切でしょう。